熱中症警戒アラート~暑さ指数で暑さを数字でみる~はなし

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熱中症警戒アラートは今年から全国で運用開始

8月27日九州から関東にかけて19都道府県に熱中症警戒アラートが発表されました。
この熱中症警戒アラート、一言でいうと「極めて熱中症になりやすい状況ですよ」
と注意喚起するものです。

東京でのアラートは今年に入って7回目
(7/18,7/19と8/2-8/5の6回発表)

昨年までは気象庁から「高温注意情報」として全国の都道府県を対象に、
翌日又は当日の最高気温が概ね35℃以上になることが予想される場合

一方環境省では「暑さ指数(WBGT)」として、
熱中症等へ注意を呼びかける情報が発信されていました。

「熱中症警戒アラート」は気象庁と環境省が連携して
暑さ指数(WBGT)の予想を元に、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される際、発表されます。

昨年は関東甲信地方のみの対象でしたが、今年4月下旬より全国での運用となりました。
(参考 環境省 熱中症予防情報サイト

熱中症警戒アラートは「暑さ指数」の値が33以上と予測された場合に発表されます。

27日、午前中あまりにも暑さで不快だったので、環境省のサイトを見たところ、
12時予測が「危険:東京33」となっていて、ゲンナリしていたのですが

環境省熱中症予防情報サイト「暑さ指数(WBGT)の実況と予測」より

しばらくして見ると、「厳重警戒:29.7」になっていて予測が外れたことにホッとします。

環境省熱中症予防情報サイト「暑さ指数(WBGT)の実況と予測」より

暑さ指数(WBGT)と不快指数

中東やアフリカなどの気温が高いと思われる国よりも
体感的に「暑い」と言われる日本の夏。
その理由は「湿度が高い」ことにあります。

暑さ指数(WBGT)とは

暑さ指数(WBGT)=Wet Bulb Globe Temperature(湿球黒球体温度)
熱中症を予防することを目的にアメリカで1954年に提案された「気温」「湿度」「輻射熱」を取り入れた暑さの指標です。
※輻射熱とは温度の高い物体から低い物体へ伝わる熱のこと

 気温の効果: 湿度の効果: 輻射熱の効果  →
 1   :          7     :          2

湿度の割合が高いのは、湿度が高いと汗が蒸発しにくく、身体の熱を放出する能力が落ちて熱中症になりやすくなるためです。
湿度が高い日本では、暑さ指数も高くなりやすいということですね。

暑さ指数(WBGT)の基準は

 ・危険(31以上)
外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する
高齢者は安静でも熱中症を発生する危険性が高いので注意

・厳重警戒(28~31)
外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意

・警戒 (25~28)
運動や激しい作業をする際は定期的に十分休憩を取り入れる

・注意 (25以下)
一般に危険性は少ないが、激しい運動や重労働時には注意が必要

不快指数とは

暑さ指数(WBGT)と似たものに「不快指数」があります。
不快指数は気温と湿度から求められる「蒸し暑さ(体感温度)」の指標
不快指数85で日本人の93%の人が不快感を感じるそうです。

wikipediaより引用

暑さ指数(WBGT)よりも「不快指数」の方が暑さに対して馴染みのある言葉です。
しかし、体感の暑さは風の条件によっても左右されるため、
「不快指数」は暑さ指数(WBGT)のような気象庁の統計種目に入っていません。

体感は数字に表れる

体感的に25日から暑さの質が、前日までと異なり明らかに不快な暑さでした。

外に出ると、暑い日差しと高い湿度がスチームサウナの中みたいで呼吸がしづらく、
夜中は汗びっしょりで目が冷めて、いつもは使わない就寝時のエアコンの
リモコンへ思わず手がのびる・・・
翌朝は寝不足と午前中からの暑さで身体のエンジンがかからない・・・の悪循環。

それもそのはず、先程のサイトをみると

環境省熱中症予防情報サイト暑さ(WBGT)の実況と予測より

この3日間、警戒~危険の中にいました。
暑さ指数危険の31を超える日が続く数字に表れていると、
連日の不快な暑さに納得がいきます。
こちらのページでは翌日、翌々日までの予測を見ることができます。

翌々日の予測では、夜になると警戒から注意に下がっているので、
こちらの予測は予測通りになることを願うばかり。

理由がわかれば心づもりができる?

この数年、湿度の高い暑さが身体にこたえるようになりました。

室内はエアコンでキンキンに冷えて、屋外はサウナ状態で息もしずらい。
この手の暑さになると、どこか遠くへ逃げ出したくなります。

私の体感で覚えている限りでは
一昨年は7月下旬から、去年は8月上旬から暑さが身体に一層こたえるようになったなぁ
と思いながら、
過去の傾向から見る熱中症カレンダー」を見ると

「東京」での暑さ指数危険31超え

2019年は 7/28から8/11まで約2週間

2020年は 8/4 から8/22まで約3週間

と続いていました。

過去5年を見て2週間以上この状態が続いたのは2019年と2020年の2年のみ。

なるほど、あの辛さはそういうことだったのね、と今ごろ納得。
(2,3日なら大丈夫でも、10日以上連続するとさすがにこたえますね)

今年は8月中旬長雨が続いたこともあり、
昨年までのような連日熱中症警戒アラートが出ることもなく
比較的快適な夏を過ごしていましたが、
25日あたりから

「やっぱり、今年も来ましたか・・・」

です。

(8月上旬の暑さより、今回の暑さの方が湿度を高く感じるのは長雨だった影響かしら?)

ただ、昨年までは、暑さの状況が読めず体調を崩したりしていましたが、
これからは熱中症警戒アラート、暑さ指数(WBGT)を確認することで
暑さに対する心構え(特に室内の除湿!)が早めにできそうな気がします。

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