どこかで見たことのある名前で手をのばす
この本の著者「桃山商事」。
名前を見ると会社名みたいだけど
桃山商事とは清田隆之さんと、森田雄飛さんの「恋バナ収集ユニット」
この本は女性の恋愛にまつわるお悩みに解決策を提案していく内容となってます。
恋愛でドキドキ&モヤモヤすることから遠ざかりはや?年。
こういった類の本に手をのばすことはしばらくなかったのですが、
「桃山商事」・・・ん?、どこかで見たことがあるぞ、と手をのばしたところ、
先日読んだ、こちらの冊子で清田隆之さんご夫婦が紹介されていたことを思い出しました。
(夫婦であっても他人同士、お互い歩み寄り支え合っていきたいものです)
お悩みごとに対してどう回答していくか、
お悩み相談の本はたくさんありますが、回答者によってその回答の仕方は個性があり
「そ~切り込むか?!」と読み手側に新しい視点をもたらしてくれるものでもあります。
今回のこちらの本も「おぉそう回答するのか?!」と目からウロコでした。
ズバッとは言わないけれど
新聞や雑誌などの「相談コーナー」は紙面上、文字数が限られていることもあり、
相談者に対して端的に回答するものが多い印象です。
でも、この本は「こうした方がいい」とズバッと回答はしていません。
どの相談も相談内容が1ページ分に対して、
桃山商事の回答はその数倍、7ページから10ページを超える回答もあります。
その回答の仕方は、モヤモヤしている相談者の言葉から、
言葉の裏にある相談者の思いや状況(現在地)を明確にして
男性側心理を男性ならではの視点でみながら現状を整理。
そして、それらを踏まえた上で解決策を提案していくもの。
ロジカルに展開していく回答は、現在地から提案までの道筋がわかりやすく、
かつ相談者の現状や、分析していく過程などが随所に図解で示されて、
文字だけではなく視覚的にも回答の意図が伝わりやすいものになってます。
恋愛以外でも使える考え方
この本の相談はすべて「恋愛について」です。
でも、タイトルに「生き抜くため」とついているだけあって、
桃山商事さんの回答には、恋愛以外の日常、人間関係のお悩みに使える考え方が
たくさん出てきます。
例えば、小見出しにある
◇何に悩んでいるのか
(←この言葉、ほぼどの相談にでてきます)
◇「わからないこと」から「わかること」へ
(←事実ベースで整理することへ視点を変える)
◇タラレバのジレンマ
(←複数の可能性から一つに決めきれないときに起こりがち)
などなど
普段の生活でモヤモヤと絡まってしまった悩みを、
こんな視点で俯瞰的に思考を整理できるとモヤモヤがほどけて行けそうな気がします。
お悩みごとは「ただただ話を聞いて欲しい」という場合もありますが、
(話を聞いてもらっているうち、自分で解決策が見えてくることもあったりしますし)
この本の女性の悩みを男性ならではの視点&論理的に回答していく切り口は新鮮で
おもしろかったです。
モヤモヤしている悩みの「現在地」を明確にして、論理的に解決策を提案しつつ、
ズバッと回答せずに最終的な行動選択は相談者に委ねる。
桃山商事さんの回答は、男性心理や恋愛のことだけでなく、
日常人間関係でのモヤモヤ事に対して向き合う時のヒントになる
おすすめの本です。
おまけ
私の中で相談と言えば「中島らもの明るい悩み相談室」
高校生の頃、受験対策として朝日新聞を購読しており
(天声人語の写し書きを勧められていた)
天声人語よりも、らもさんのゆるいけれど的を得た
それでいて笑ってしまう回答を毎回楽しみにしていたことを思い出しました
そしてなぜか最近youtubeのおすすめに、らもさんが出てきた
久しぶりに、らもさんの本も読んでみるかな