映画はほとんど見ないけど
我が家にはTVを置いていないのでドラマは見ません。
映画もしかり、家族もあまり興味がないこともあり
一緒に二人で観たのは、直近で「シン・ゴジラ」
(・・・って何年前だ?)
とは、言え私はミニシアターの映画が好きで、
ごくごくまれに一人で観に行きます。
久しぶりに「観たい!」と思った映画があったので
シネスイッチ銀座へ行ってきました。

(シネスイッチ銀座は金曜日がレディースディで女性は950円になるのでお得です)
ざっくりあらすじ
探偵事務所がちょっと変わった求人を出します。
「80~90代男性 電子機器が使える方」
そこに応募した主人公、83歳のセルヒオが採用されます。
仕事内容は「老人ホームへの潜入捜査」
老人ホームに入居する母親が虐待されているのではないか?
と疑う依頼人のための証拠を抑えることが目的です。
実際にホームに入居者として潜入し、スパイとしての調査が始まります。
生活の様子を日々報告しながら、入居者たちのやり取りを通じて
セルヒオは入居者たちの良き相談相手となっていく。
そしてスパイとして証拠は抑えられるのか?
感想
この映画、観てみたい!と思ったのは
ポスターは明るくて優しいコメディのように見えるけれど、
実は一般の方を撮影したドキュメンタリー映画というところと。
主人公のセルヒオは83歳で私の父と年齢も近く、
帰省のたび年老いていく父の姿と重なるものもあり。
(映画を見て重なるところは年齢のところくらい?と思うほど
セルヒオはシャキッとした、やさしい紳士なおじいちゃんでした)
セルヒオの仕事は老人ホームへの潜入捜査員。
メガネに付けた小型カメラで撮影し、スマホを使って探偵事務所のロムロに毎日報告。
報告用の暗号を覚える苦労もありますが、
80歳を超えても新しいことに挑む姿勢はカッコいい!の一言。
潜入捜査に入る際、探偵事務所が心配する家族の許可については、「自分で決められる」と
家族にこの仕事をすることについての自分の思いと考えを伝え、理解を得るシーン。
セルヒオの(家族との関係性を含めた)これまでの生き様が伝わってきました。
セルヒオはホームに潜入した後、捜査目的もあり
入居者のおばあちゃんたちと話をするようになります。
おばあちゃんの心に寄り添いながら、話聴いていくやりとりは、
まるで「セリフ?」と思ってしまうくらい。
(セルヒオが来る前からホーム側では撮影許可を得ており、
撮影カメラがある日常だったので入居者の方も自然に生活されていた様子)
入居者40人女性に対して男性4人のこのホーム。
スパイのはずのセルヒオは、おばあちゃんにモテモテ。
(誠実さと良い姿勢に小綺麗な服装、大事ですね)
老人ホームでの記念行事やお誕生日会など、
ゆったりのんびりとした時間が過ぎていきます。
入居者一人ひとりに家族がいて、それぞれ家族への思いがあり、歩んできた道がある。
でも今は家族と離れて、人生最後になるであろう時間と場所を同じ空間で過ごす人々。
共に生活する存在でがあるけれど、それぞれに孤独や悩みを抱えている・・・
老人ホームの日常に触れたことがなかった私は、年老いた両親のこと
そしていつかそう遠くない未来に自分もその年齢がくること、
その時どういう自分でありたいかを考えさせられました。
(まずは、貯筋力、そして好奇心だ!)
映画館の入り口に監督インタビューがありました。

ドキュメンタリーだけあって、この映画はセルヒオが撮影した記録含め
300時間分の資料から作られたそうです。
この映画は89分ですが、この後ろには290時間以上のやり取りがあったんだと思うと
おばあちゃんとの会話のやり取りや佇まいなどの深みが伝わってきます。
おまけ
映画が終わって映画館入り口にあった解説を読んでいると
横で読んでいた方が驚いて
「これ、ドキュメンタリーだったんですね!
みんな役者さんだと思って観てました」
と話しかけられました。
思わず誰かに話さずにはいられなかったんだろうなぁと
その気持、よ~くわかります!
それは、
私もこの映画、ドキュメンタリーだとは知っていたけれど、
勝手に「フランス」が舞台だと思って座席に着いたので、
映画が始まって「スペイン語」だったときは、一人びっくりしてました。
途中に「サンティアゴから来ました」とあって、ようやくチリが舞台だと判明。
(制作国は「チリ・アメリカ・ドイツ・オランダ・スペイン」で
フランスは全く関係ありませんでした なんでフランスだと思ったんだ?私)
勝手に「こうだ」と思い込んでいたものが違った時の驚きたるや。


